EAデザイナー空(くう)誕生逸話【地獄の一丁目Vol.3】

前記事の【Vol.2】はこちら↓

本業の片手間で億トレーダーを目指すようになった私は、大切な事業資金を商品先物取引に次々と投入し本業の資金繰りはますます悪化の一途をたどることになっていったのだった。

2004年に商品先物証券会社の営業からの1本の電話を皮切りに、瞬く間に私の借金は1億円あったものにさらに1千万円ほど加算されてしまうことになった。

資金繰りの対策としてのめり込んだ商品先物トレーダーへの道は想像以上に厳しく容易にその道が開くことはなかった。

1年も経たない内にあっという間に総損失はマイナス300万円そしてマイナス1000万円へと膨らんでいった。

預貯金や高利貸しや友人知人から借りた金も合わせると2006年春には商品先物取引で失ったお金は3000万円くらいまでに上りどうしても勝てない自分の思考パターン=行動パターンが完璧なまでに出来上がって行った。

パラダイムという思考の枠組みを破壊し、構築し直すことがどうしてもできなかった。

その原因は負けの連鎖で熏習(読み)くんじゅうされた恐怖心にあった。

しかしその当時はその敵が自らの内側にいるお金を失う恐怖心支配された負の思考のパターンだとは気が付く術もなく、敵はタイミングやチャートや相場やブローカーにいると思い込んでいた。

常に原因を自分自身の内側にあると認めることが出来なかった私は正に負の連鎖の中でもがき苦しんでいった。

ある時は本業があるからチャートに張り付く時間がなくてベストなタイミングを逃しているんだ!と短気になることもしばしばあった。

とにかく敵は自分以外の何かだと思い込んでいた。

敵が何者かに気が付くまで20年の歳月が必要だった。

まさに負けの鉄板パターンなら誰にも負けないほど、見事に損切り王者になっていた。

ついに2006年春に1億2千万ほどの借入金を返済不能になった私は、事業を売却し破産の手続きを開始し、全ての財産と事業所と従業員を手放すことになった。

その愚行に呆れた当時の妻は子供3人を連れて東京へ移住し、離婚・破産・そして私自身は自殺未遂に至るまで堕ちることになったのだ。

自殺未遂は破産や離婚の直前に行った愚行で自分にかけていた1億円という保険金目的の自殺によって補うために行ったものだった。

人里離れた山の中の車中で練炭を炊き続けた結果2時間ほどで吐き気と激しい頭痛に見舞われ睡眠薬を飲んでいなかったために、その不快さに耐えきれず思わず車のドアを開けてしまったのだ。

私は死にぞこない、死にぞこなった私を見た当時の妻は私の愚行が怖くなり離婚を決意したと言っていた。

5人家族だった私は離婚と共に急に一人ぼっちになってしまい、事業所も銀行の抵当で競売にかけられ同業者が比較的高値で購入していた。

全ての財産も家族も失った私は命だけどうにか取り留め、3カ月ほど呆然として生きていた。

まるで生きる屍のような状況がしばらく続いた。

完全に無気力な状態であったが商品先物取引で億万長者になる夢はなぜか諦めていなかった。

半ばやけくそだったのかも知れないと今は思うが、とにかく意地でもトレーダーとして成功したい!と思うようになった。

全てを失っても最後の意地は残ってしまったようだった。

相場に対する維持というよりも全財産を失ったことによる異常な執着心や執念のようなものだった。

破産や離婚や自殺未遂は私にとって人生最悪の出来事であったが失意のどん底で私を支えていたのは、事業をダメにした投機で成功する夢だけを頼りに生きていくことになってしまった。

私は元々資金繰りが悪化していた事業についてトレードの損失は確かにとどめを刺すきっかけとなったが、そのそもの事業計画のミスであることが分かっていた。

それは本業への最後の止めを刺した相場への挑戦のせいではないと言い訳していたのかもしれないが、その当時事業は経営における失敗で、相場とは関係ないと信じたかったのだと思う。

事業が順調だから投機に手を出す人も世の中にはいるのかもしれないが、私は逆だった。

事業の苦しさ紛れに何とか資金繰りを改善しようと投機に手を出したのだ。

そして損切りの嵐に飲まれ、さらに全ての資金繰りは悪化していったのだ。

読者の中には事業で行き詰っているから相場で資金繰りを改善したいと切望するものもいるかも知れないが、「99%無理だろう」と言わざるを得ない。

もし相場で成功したいのなら一旦破産して会社を倒産させてから債務整理して何かで労働収入を得ながらリベンジマッチに挑んで欲しいものだ。

例えばボクシングや格闘技で例えると、借金で首が回らない状態と言うのは試合でケガをしたり体調不良で全力が出せない状況のようなものだ。

試合は万全に体制で挑むに越したことはないはずだ。

つまり余計な返済の心配事や不安や取り越し苦労や持越し苦労などを一旦捨て去って全てを失ってからリスタートする方が資金効率が断然に良いと思う。

そう簡単に見栄やプライドを捨てきれない気持ちも十分わかるが私からのアドバイスはこうだ。

では話を本題に戻そう。

私は本業もダメにしたトレーダーへの挑戦は否定するどころか、逆になぜかますます熱が入っていった。

様々な投資に関する本を読み漁り、ネットで調べてトレーダーになるための方法論を模索していった。

時は2006年終わり頃になると友人にFXを進められて、FXの世界に足を突っ込むことになった。

商品先物取引での総損益はマイナス3000万円で終止符を打つことになったのだ。

FXは元々銀行間取引であったが政府が民間の介入を許容し、FXは商品先物や株取引のように一般の投資家が、投機家が簡単に参加できるインフラが整いつつあった。

AIにFXがなぜ民間で取引可能になったかの理由を聞いてみた。

FX(外国為替証拠金取引)が民間で自由にネット取引できるようになったのは、1998年の外国為替及び外国貿易法(外為法)の改正によるものです。この改正により、為替取引の規制が大幅に緩和され、非銀行系の企業も外国為替取引業務に参入できるようになりました。その結果、個人投資家がインターネットを通じてFX取引を行うことが可能となり、2000年代初頭からオンラインFX取引が急速に普及しました。

政府がこの自由化を推進した理由は、金融市場の国際化と競争力の強化を目的とした「日本版金融ビッグバン」の一環です。具体的には、金融業界の規制を緩和し、新しい金融商品やサービスの創出を促進することで、経済の活性化と国際的な金融センターとしての地位向上を目指しました。また、個人投資家の投資機会を拡大し、資産運用の多様化を促す狙いもありました。

私が商品先物からFXに転向した理由はいくつかあるが、一番の理由は24時間営業しているというところに魅力を感じた。

商品先物の取引についてAIに聞いてみると以下のような回答があった。

商品先物取引を日本時間で行う場合、取引所のスケジュールや時間帯を正確に把握することが重要です。以下は、主要な商品先物取引について、日本時間を基準とした取引時間と基本的な情報をまとめます。


日本国内の取引所

大阪取引所(OSE)

主に商品指数先物(TOPIX、日経225など)や商品先物(金、原油など)を取り扱っています。

  • 取引時間
  • 日中取引: 8:45~15:15
  • 夜間取引(ナイトセッション): 16:30~翌日5:30

東京商品取引所(TOCOM)

金、白金(プラチナ)、ゴム、原油などの先物取引が行われています。

  • 取引時間
  • 日中取引: 8:45~15:15
  • 夜間取引: 16:30~翌日5:00

海外の取引所(主要な時間帯、日本時間基準)

ニューヨーク商品取引所(NYMEX, COMEX)

主に金、銀、原油、天然ガスなどの商品先物を取り扱う世界的な取引所です。

  • 取引時間
  • 電子取引(CME Globex): 月曜 7:00~翌日6:00 (日本時間)
    • 火曜~金曜: 7:00~翌日6:00
  • オープンアウトクライ取引(ピット取引): 一部商品で限定的に実施

シカゴ商品取引所(CBOT, CME)

穀物(小麦、トウモロコシ、大豆など)や金属などを取り扱います。

  • 取引時間
  • 電子取引(CME Globex): 月曜 8:00~翌日6:45 (日本時間)
    • 火曜~金曜: 9:00~翌日6:45

ロンドン金属取引所(LME)

銅、アルミニウム、ニッケルなどの金属先物取引。

  • 取引時間
  • LME Select(電子取引): 16:00~翌日2:00 (日本時間)

注意点

  1. 夏時間(サマータイム)
    米国や欧州の取引所では夏時間が適用される期間があります。この期間、日本時間との時差が1時間短縮されます(例: 米国との時差が通常-14時間 → -13時間)。
  2. 証拠金とリスク管理
    商品先物取引はレバレッジが大きいため、適切な証拠金管理とリスク対策が必要です。
  3. 取引の制限や休場日
    取引所の休日やメンテナンス期間は取引が停止します。国内外の祝日カレンダーを確認してください。
  4. ナイトセッション活用
    日本国内では、夜間取引を活用することで海外市場の影響を受けやすい商品(金、原油など)を効率的に取引できます。

特定の商品や取引に関して詳細が必要であれば、さらに詳しくお手伝いします!

つまり日本時間の朝から夕方までしか取引できないので、大きく動くロンドンやニューヨークの時間帯に取引できない欠点があったのだ。

今でこそ商品先物やメタルなどMT5で24時間取引できるようになったが、当時はMT4しかなく銘柄も限られていた。

MT4とMT5の取り扱っている銘柄の違いをAIに聞いてみることにした。

ここでは私が愛用しているExnessブローカーの事例をAIに聞いてみた。

https://one.exnesstrack.org/a/frbss95cj4

以下は、Exnessが提供するMT4とMT5のプラットフォームにおける取り扱い銘柄の違いを、具体的な数字を交えて説明した例です。なお、以下の数字は(執筆時点での)一例であり、口座の種類や地域、最新のサービス内容によって変動する可能性があるため、あくまで参考情報としてご覧ください。


1. MT4:FX特化型のシンプルな銘柄ラインナップ

ExnessのMT4は、もともと外国為替(FX)取引に最適化されており、主に通貨ペアと限られた数の貴金属などが取り扱われています。たとえば、MT4の場合は以下のような銘柄構成(例)となります:

  • 通貨ペア: 約70銘柄
    • 主要通貨ペア(例:EUR/USD、USD/JPY、GBP/USDなど)
    • マイナー・エキゾチックペアも含む
  • 貴金属: 2~3銘柄
    • 代表的には金(XAU/USD)および銀(XAG/USD)
  • その他:
    • 一部の口座タイプやキャンペーンでは、暗号資産CFDなどが追加される場合もありますが、基本的には上記のラインナップとなります。

合計銘柄数(例): 約70~75銘柄

MT4はシンプルな設計のため、取引対象はFXと数種類の貴金属に絞られており、直感的な操作と高速な注文執行を求めるトレーダーに向いています。


2. MT5:マルチアセット対応で銘柄数が大幅に拡大

一方、ExnessのMT5は、マルチアセットプラットフォームとして設計されているため、FX以外の資産クラスにも対応しています。具体的な例は以下の通りです:

  • 通貨ペア: 約70銘柄
    • MT4と同様の通貨ペアは引き続き提供されています。
  • 貴金属: 3~4銘柄
    • 金、銀に加え、場合によってはプラチナやパラジウムなども取り扱われることがあります。
  • 株価指数: 約10~15銘柄
    • 米国、欧州、アジアなど各地域の主要指数(例:S&P 500、NASDAQ、DAX、FTSE 100など)
  • 株式CFD: 約5~10銘柄
    • 一部の主要企業の株価に連動するCFDが提供される場合があります。
  • エネルギー・先物・債券など: 数銘柄
    • エネルギー関連(原油、天然ガスなど)や先物、債券のCFDが追加されることも。

合計銘柄数(例): 約100~130銘柄

このように、MT5ではFXのラインナップに加えて、株価指数や株式CFD、エネルギー関連など複数の資産クラスが統合されており、より多角的な投資戦略やポートフォリオの分散が可能となります。また、MT5はマルチシンボルのバックテスト機能や高度な注文管理機能も備えているため、複数銘柄を組み合わせた戦略の検証にも適しています。


3. まとめ:ExnessにおけるMT4とMT5の銘柄の違い

  • MT4:
    • 主な対象: FX(約70銘柄)+貴金属(2~3銘柄)
    • 特徴: シンプルで高速な注文執行、FXに特化
  • MT5:
    • 主な対象: FX(約70銘柄)+貴金属(3~4銘柄)+株価指数(約10~15銘柄)+株式CFD(約5~10銘柄)+その他エネルギー・先物・債券など
    • 特徴: マルチアセット対応、取引対象の銘柄数が大幅に増加(合計約100~130銘柄)、複数市場を横断する戦略の実行が可能

Exnessでは、MT4とMT5それぞれで異なる市場環境に対応できるよう、プラットフォームの設計思想に合わせた銘柄提供がなされています。投資家は自身の取引スタイルや戦略に応じ、シンプルなFX取引を求めるならMT4、より多角的な市場アクセスと戦略検証を行いたい場合はMT5を選ぶと良いでしょう。

※最新の取り扱い銘柄数や詳細なサービス内容については、Exness公式サイトやサポート窓口でご確認ください。

話は変わるが私がいつしかの正月に連日の金のストップ高で追証や挙句の果てに損切りした時も、実はニューヨークの相場で大きな金価格の上昇があったのだった。

しかし自分が保有しているショートポジションの金が上がっていても、国内の商品先物取引証券会社のポジションを夜間に決済することができない仕組みについて長年疑問をもっていたわけだ。

その点FXは24時間月曜日から金曜日まで営業しており、いつでもエントリーや決済ができることは当時の私には優位性としか見れなかった。

しかし実はここにも大きな落とし穴があったのだ。

つまり自由度が高くなり、24時間取引できることは24時間利確のチャンスが増えることを必ずしも意味していなかったのだ。

むしろいつでもエントリーや決済ができることでFXトレードにおいてポジポジ病と言われる、常にポジションを持っている状態で小さな利確と損切りを繰り返すスキャルピング取引でコツコツドカンを繰り返す悪しきトレードスタイルが構築されていくのだった。

商品先物取引をネットの個人取引に転向してしばらくした末期状態の時にも商品先物取引のスキャルピングスタイルは出来つつあったが、15時半で取引できなくなることは実はまだ良い方だった。

FXでは仕事を終えた後夜から深夜明け方までトレードできるがために、チャートを見たらすぐにエントリーしてしまうポジポジ病に加えて、小さく利食いするチキントレードに損失はいつまでも耐えるスウィングトレードでコツコツドカンの繰り返し。

FXに転向したことで返って倍にも3倍にもスピードアップして資金を失っていく羽目になった。

破産後で資金も無かったのは幸いだったが、本業で稼いだお金は次々と小さな損切りを繰り返す損切り貧乏と、時折損切りできなくなり見る見る含み損が膨らむ口座残高を見ながら恐怖で眠れない夜を過ぎしながら明け方まで祈るしかなかった。

どうか価格が戻りますように・・・と。

お祈りトレードを繰り返す始末・・・

祈れども祈れども価格がたまにしか戻ることはなく、無限ナンピンの無間地獄に吸い込まれながら阿鼻叫喚の地獄を何度も味わい、私の感覚はいつしか麻痺していった。

もはや損切りすることは当たり前、資金が解けることは当たり前の日々が続き、小銭でも月単位や年単位になると数数十万円~百万円の損失になって行った。

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