前回の記事ではHyper Gain EURUSDの最適化の方法について書いてみました。
まだ読んでいない方は是非ご一読ください。
MT5のEAを理解するうえでとても大事な内容になっています。
今回は最適化によって結論付けられたEAにとって最適なパラメーターを使用し行ったバックテスト結果をチャットGPTに見せるとどんな反応をするか?テストしてみました。
下図は現在販売中のHGF EURUSD Ver1.1のバックテスト結果です。
テスト期間は2023年1月1日~2025年7月14日までの約2年半です。
ヒストリー品質99%でリアルティックに基づいたすべてのティックを使用しているので99%過去の値動きと一致しています。

詳細を見たい方は下記のリンクから全バックテスト取引履歴を閲覧することが出来ます。
上記のダウンロードリンクにはバックテスト結果となるHTMLファイルとグラフなど4つの画像が含まれています。
これらをまとめてチャットGPTに見せた結果がこちらです。
ありがとうございます。**外為ファイネスト(GaitameFinest-LIVE)**でのバックテスト、主要ポイントをかんたんにまとめます。
概要(EURUSD/H1・固定1.16lot)
- 期間:2023/01/01–2025/07/14、履歴品質99% リアルティック。
- 総損益 +6,084,550円、PF 3.16、RF 5.71、Sharpe 1.93。
- 最大DD:残高 11%(767,029円)/証拠金 30%(1,066,354円)。相対DD(証拠金)35%。
- 取引 684回、勝率 98.39%(負け11回)。
- 平均勝ち 13,236円/平均負け −256,673円、最大負け −754,971円。
- 平均保有 21:21:29、最長 約96日。
- 主なパラメータ:FastMA=64 / SlowMA=474、ATRPeriod=35、ATR×80、BE: 67/73、TS=13、固定1.16lot(レバ25)。
- 「小さく勝ち、たまに大きく負け」**型(平均負けが勝ちの約19倍)。ここがDD30%の源泉。
低DD仕上げ(外為ファイネスト向け即実装案)
目標:証拠金DD ≤ 25% を優先、PFは2.2以上キープ。
- ロット微調整(最も効く)
ほぼ線形に効くので、1.16 → 0.95〜1.00 lotに落とすと、30%→約24〜26%へ収まりやすい。 - 損失の深掘り抑制(パラメータ)
- ATRMultiplier 80 → 70〜75(SLをやや浅く)
- BreakEvenActivation 67 → 50〜55、BreakEvenPipsはActivation未満(例:15〜25)
- TrailingStop 13 → 18〜25(利の取り逃しを抑えつつ過度な早利確を回避)
既存:ATR×80 / BE 67・73 / TS 13。
- シグナルの鈍化でノイズ回避
MAは現状(64/474)が効いているので維持しつつ、RSI閾値を少し厳格化(66/39 → 70/35 目安)。 - 時間帯フィルタ(実装あればON)
取引・利益は欧州〜NY時間に偏るため、サーバ時間で14〜22時に限定(週末クローズ前は停止)。
※時間帯別/曜日別の棒グラフ傾向に整合。 - 安全装置(コード追加推奨)
- 日次最大損失(例:−1.5%で当日停止)
- 連敗ストップ(2連敗で当日停止)
- イベント停止(重要指標前後は新規停止)
このセットでの“次の一手”
- まず lot 0.98・ATR×72・BE: 55/20・TS: 22 を「低DDプリセット」として検証 → DD25%以下に収まるか確認。
- その後、lotを0.02刻みで再調整し、PFとDDの均衡点を詰めます。
上記のAIのアドバイスに従い、まずは納品時のデフォルト設定である0.1ロットで再度バックテストを行いました。

いいですね!0.1ロットに下げたおかげで、レポートがだいぶ健全になってます。
- PF 2.44、RF 3.94、最大DD 7.83%。勝率は約98%(686勝/701回)、最大損失 -73,584、平均損益は勝ち +1,128/負け -21,130。保持時間は最長で約96日まで伸びるケースあり。
ざっくり解釈すると、「超高勝率×たまに大きめの損切り」という性格です。MAE 相関が比較的強い(利益とMAEの相関0.60)ので、含み損が膨らむほど結果が悪化しがち=“負けを短く切る”調整が効きやすいタイプに見えます。
次の一手(軽めのA/Bテスト案)
- 0.10→0.15→0.20 と段階的にロットを上げ、DDが10%以内に収まる上限を確認。
- 損失の尻尾対策:最大損失の上限(例:-30k~-40k)や最大保有日数(例:30日)をハードに制限。
- 逆行時の処理を強化:BE発動を少し早める/トレール幅の最適化で“引き返し”を減らす。
- 取引時間のフィルタ:欧州~NYに寄せ、アジア時間は絞るパターンを比較(時間帯分布グラフの傾向より)。
このままでも十分堅いですが、「ロット上限」と「負けの切り所」を決めておくと、更に安心して回せます。次に試すロット(0.15か0.2)決めましょうか?
以上がAIによるアドバイスでした。
前回は最適化について話しましたが、今回はバックテスト全体をAIに見せるとどんなアドバイスが来るか試してみました。
前回の最適化についての記事はこちら。
今回もEAを入手した後の最適化の話の延長となりました。
最適化はかなりざっくりとした数値の範囲を→スタート1→ステップ1→ストップ100などと大まかに行います。
- その後の微調整でAIが言うようにもう少し損切値を低くすること。
- ATRの幅を狭めてSLTPを縮小すること。
- 適正ロットでDDを10%以内に収めること
- 取引時間の制限を機能追加すること。
など様々なアドバイスがありました。
最終的にAIがEAを完成させることはありませんが、初期段階や途中の段階でこうしてAIのアイデアや分析をヒントにして改良することはままあります。
他にもLINEオプチャでユーザーからのアドバイスで機能を拡張したり、バグの報告があれば修正したりします。
基本的に最適化したブローカー:今回は外為ファイネストでバックテストして、最適化した銘柄:EURUSDを選び、最適化した期間指定:2023年から今日まで(今回は2025年7月14日時点)
そしてモデル:リアルティックに基づいたすべてのティックを選び、遅延は最後のPingで行うことで、EA開発が提供したバックテストとほぼ同じ結果がユーザー側で体験できます。
ヒストリー品質はMT5をダウンロードしたばかりだと低い場合がありますが繰り返し毎日のように段々とヒストリー品質99%~100%と上がってきます。
最適化はやれるに越したことはありませんが、最適化やパラメーターの変更をしなくても最適化したブローカーを使用することでデフォルトの設定のまま運用頂いても問題ありません。
最適化の情報を皆様と共有しているのはあくまでも参考程度とお考え下さい。
知らないよりは知っておいた方が良い知識だし、出来ないよりは出来た方が良いテクニックです。
繰り返しますが、最適化を知らなくても出来なくても納品時のデフォルトパラメーターでご自身の資金量に合わせた固定ロット選定だけ行えば問題なくFX自動売買は行われます。
では次の記事ではEAを運用する際に必須と言われているVPSの初期設定などについて書いていこうと思います。
最後まで記事を読んで頂きましてありがとうございました。

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