【商品についてのお問い合わせは公式ラインからどうぞ】
https://lin.ee/6rSmp8I
メールでのお問い合わせはこちらのメアドをご利用ください。
ea-designer-kuu@hashibito-llc.com
この記事の内容は、実際のトレード画面を使って動画でも解説しています。チャートの動きと合わせて見ると理解しやすいと思います。
ポジションが思惑と反対に動いたとき、「損切りするか、建て増すか」で迷った経験はないでしょうか。この記事では、平均建値(損益分岐点)を基準にして建て増しを判断するという考え方を、MT5での実際のトレード例をもとに解説します。
あわせて、この判断に必要なチャート環境をMT5の標準インジケーターだけで無料で作る方法と、この手法が抱えるリスクについても正直に書きます。
結論:建て増すと「利益に届く距離」が縮む

ロングポジションを持っているとき、価格が下がったところで買い増すと、平均建値(=損益分岐点)は下がります。これは単純な平均の計算です。
重要なのは、その結果として「どこまで戻れば利益になるか」という距離が縮むという点です。最初のエントリー価格まで戻らなくても、平均建値を上回れば利益になります。
- 1枚だけ保有 → 最初の建値まで戻らないと利益にならない
- 下で2枚目を追加 → 平均建値が下がり、戻りが浅くても利益になる
- さらに下で3枚目 → 平均建値はさらに下がる
筆者が使用しているEAでは、この損益分岐点が緑のラインとして自動描画されます。建て増すたびに線が動くため、「あとどれだけ戻れば利益か」が視覚的に分かります。もちろん、手動で平均建値を計算しても考え方は同じです。
実例:この日の判断の流れ
2026年8月3日、実口座で行ったトレードの流れです。
| 手順 | 判断 |
|---|---|
| 1. エントリー | 直近高値の更新を狙って0.13ロットでロング |
| 2. 逆行 | 思惑と反対に価格が押してくる |
| 3. 建て増し① | 半値がサポートとして機能していたため買い増し |
| 4. 建て増し② | さらに下でもう1枚。平均建値が下がる |
| 5. 利益転換 | 価格が平均建値のラインを上抜け |
| 6. 決済 | 高値手前で上ヒゲをつけて押し戻されたため利食い |
結果は約30,000円の利益。口座残高約300万円に対しておよそ1%です。
注目していただきたいのは決済の判断です。高値を勢いよく更新していく形(上ヒゲの少ない陽線)であれば保有を続ける選択もありました。しかし実際には上ヒゲをつけて押し戻され、2番天井の可能性が見えたため撤退しています。
つまり、建て増しの技術と同じくらい、どこで降りるかのプライスアクション判断が重要ということです。
【重要】この手法のリスク

ここまで読んで「有効な手法だ」と感じた方こそ、この章を読んでください。ここで解説している建て増しは、一般にナンピン(あるいはマーチンゲール)と呼ばれる手法であり、両刃の剣です。
| 相場が戻った場合 | 戻らなかった場合 |
|---|---|
| 平均建値が下がっている分、小さな反発で利益になる | 枚数が増えた分だけ、損失も加速して膨らむ |
損切りは2段階に分かれている
この手法における損切りは、性質の異なる2段階で構成されます。混同するとリスク評価を誤るため、明確に区別しておきます。
| 種類 | 作動 | 内容 |
|---|---|---|
| 個別ポジションの損切り | 手動 | 安値割れ・半値下抜けなどの判断はトレーダー自身が行い、決済も手動 |
| 口座全体の強制ロスカット | 自動 | 口座残高に対する損失率(例:−10%)に達した時点で自動的に決済 |
つまり「まったく安全装置がない」わけではありません。口座残高のマイナス10%といった強制ロスカットが、最終防衛ラインとして自動で機能します。
ただし注意すべきは、これが「最後の砦」だという点です。発動した時点で資金の10%を失っています。この機能を前提に建て増しを重ねるのは、本来の順序が逆です。
したがって、次の条件を満たさない場合はこの手法を採用すべきではありません。
- 撤退ラインを事前に決められること(例:直近安値を割ったら/半値を明確に下抜けたら撤退)
- 決めたラインで実際に損切りを実行できること
- 建て増しの上限枚数を決めていること
撤退の基準を持たないまま枚数だけを増やす行為は、資金管理ではなく単なる賭けになります。この点は強調しておきます。
建て増しの前提:トレンドの方向に逆らわない
建て増しが機能するかどうかは、そもそもエントリー方向が相場の流れと合っているかに大きく依存します。
この日の実例では、ショートのサインが出ていましたが、エントリーしていません。理由は、ダウ理論的に高値を切り上げる流れが続いており、トレンドフォローの観点で買い目線だったからです。
実際、そのショートサインの後の値動きは安値を更新しきれず、すぐに陽線で引けています。上昇トレンド中の逆張りショートは、建て増しと組み合わせると特に危険です。トレンドに逆らったポジションを積み増すことになるためです。
もちろん、現在の高値が2番天井・3番天井になる可能性は常に想定しておく必要があります。ただし「下落を想定すること」と「逆張りで売ること」は別です。想定はリスク管理として持ちつつ、エントリーはトレンド方向に限定する——これが前提条件になります。
同じチャート環境を無料で作る方法

ここまでの判断に必要な情報は、突き詰めると次の3つです。そしていずれもMT5の標準機能で用意できます。
| 指標 | 役割 | 入手方法 |
|---|---|---|
| アリゲーター | 13/8/5の3本ライン。トレンドの有無を判断 | MT4/MT5に標準搭載 |
| ドンチャン | 一定期間の高値・安値。レンジと更新を把握 | MT5に標準搭載 |
| 半値 | 高値と安値の中間。押し目・戻りの目安 | 上記の設定で表示可能 |
ラインの色や太さを見やすく調整すれば、有料ツールと同等の判断材料が揃います。設定したチャートは「定型(チャートテンプレート)」として保存でき、別のチャートでもワンクリックで再現できます。
筆者はこの定型チャート(セットファイル)を無料で配布する予定です。読み込むだけで同じ環境が再現されます。まずはデモ口座、あるいは0.01ロットの少額から練習することをおすすめします。
参考:2026年7月の実口座記録

参考として、筆者の2026年7月(1日〜31日)の実口座記録を公開します。
| 入金 | 1,287,736円 |
| 利益 | +1,613,226円 |
| 出金 | −40,000円 |
| 月末残高 | 2,860,962円 |
前月からの繰越分を含め、現在の口座残高は約330万円です。今後この口座で、1ヶ月間のトレードを記録・公開していきます。
なお、この数字は特定の1ヶ月間の結果であり、同じ成果が再現されることを保証するものではありません。負けた月・負けた日も同様に公開していく方針です。
まとめ
- 建て増しをすると平均建値(損益分岐点)が下がり、利益に届く距離が縮む
- ただしこれはナンピンであり、逆行が続けば損失も加速する
- 撤退ラインを事前に決められない人は使ってはいけない(自動損切りはない)
- 前提としてトレンド方向にエントリーする。上昇局面での逆張りショートは避ける
- 判断に必要なチャート環境はMT5標準の指標だけで無料で再現できる
手法そのものより、「どこで撤退するか」を決めているかどうかが結果を分けます。まずはデモ口座か少額で、平均建値の動きを実際に目で確認してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. ナンピンは危険だと聞きますが、なぜ使うのですか?
A. 危険なのは事実です。危険性は「撤退ラインを決めずに無制限に積み増すこと」から生じます。本記事では、事前に撤退ラインを決めること・トレンド方向に限定すること・上限枚数を決めることを前提条件としています。これらを満たせない場合は使うべきではありません。
Q. 平均建値は自分で計算する必要がありますか?
A. 考え方自体は手計算でも同じです。筆者のEAでは損益分岐点が自動でチャートに描画されるため視覚的に判断できますが、ツールがなくても「何枚をいくらで持っているか」から平均建値を把握していれば実践できます。
Q. 有料ツールを買わないと学べませんか?
A. いいえ。本記事で解説した判断材料(アリゲーター・ドンチャン・半値)はMT5の標準機能で再現できます。定型チャートも無料配布する予定です。有料ツールは表示の自動化と操作性を高めるものであり、判断の考え方そのものは無料で学べます。
Q. 自動売買(EA)でも同じことができますか?
A. 筆者自身は自動売買モードを基本的にテスト用途で使用しており、この教室では裁量トレードを中心に解説します。自動売買については別記事で扱っています。
【免責事項】本記事に掲載した口座実績は筆者個人の実口座における過去の記録であり、将来の同様の結果を保証するものではありません。本記事で解説した建て増し(ナンピン)の手法は、相場が想定と逆方向に推移した場合に損失が拡大するリスクを伴います。FX・CFD取引には元本を失うリスクがあります。実際の取引は必ずご自身の判断と責任において行ってください。本記事は投資助言を目的としたものではありません。価格・キャンペーン内容は予告なく変更される場合があります。

コメント